Mosalogy

会社辞めてハーバードの大学院に来ちゃった感じ

ゾンビ化するクモ、授乳するクモ

mosaです。

みなさん、嫌いなものはありますか?

 

僕は虫が嫌い、というか苦手です。

「将来田舎に住みたい」という声はよく聞きますが、僕は虫の出ない高層マンションの上の方に住みたい性格です。

(※そういう暮らしをしてきたわけではありません。)

 

ゴキブリとかクモが嫌いなのはまだ多数派かもしれませんが、森林でクワガタとかを採るのも嫌な小学生でした。

 

人間相手でもそうですが、その他の生き物が相手でも気が弱いです。

 

 

 

そんな性格だからか、スパイダーマンの映画すらまともに観たことないんですが、今日はちょっとクモのお話。

 

ゾンビ化するクモ

エクアドルには、Anelosimus eximusというクモがいます。このクモは、集団で行動する数少ないクモの一種です。みんなで大きな巣を作って、そこで生活するみたい。

 

ブリティッシュコロンビア大学でクモの巣に生息する寄生虫を研究していた博士課程の大学院生たちは、Zatyposaとよばれるワスプ (”スズメバチ上科のうち捕食性の大型蜂” Wikipediaより) の幼虫が付着したこのクモを偶然発見しました。

 

そしてこいつが、周りのみんなから少し離れた場所で独自に小さな巣を張り出しているのを見つけました。

 

 

これらを観察した様子を論文に発表しました。その内容は、

「ワスプの卵をお腹に産み付けられたクモはゾンビ化し、集団行動を抜けて巣を作る」

というものです。

 

 

この卵は幼虫に孵り、そのままお腹で生きていった挙句にクモを殺すらしいです。

クモに集団から離れたところに巣を作らせて、さなぎを敵から守っているんじゃないか、ということみたいです。

 

 

寄生することで宿主が普通じゃあり得ない行動を示す。この有様はまさにバイオハザードのゾンビそのものということで、実際にゾンビ化 (zonbification) という語が用いられています。

 

どうしてこういう異常行動にいたるのかは定かではないですが、幼虫がホルモンのようなものをクモの体液に注入して脳に働きかけていると推察されています。

 

...こ、怖すぎね?

 

クモ、ゾンビ、蜂。夢に出てきてほしくないオールスターが勢揃いですね。

 

明記しておくと、僕が原著論文を自ら見つけてきたわけではなく、以下のようなニュースサイトでこのことを知りました。

www.cbc.ca

 

授乳するクモ

「哺乳類」というのはその名の通り、親の乳を栄養源として幼少期を過ごす生き物のことですよね。しかし、この「授乳」と呼ばれる行為は、どうやら哺乳類だけのものじゃないんじゃないかっていうことは、とあるペンギンの種など、複数の例から示唆されてきました。

 

今回、見た目が蟻でしかないToxeus magnusというクモが、栄養価たっぷりの液体を胸のあたりから出し、子どもはそれを頼りに生きていく、ということを中国の研究者がScienceに発表しました。

 

 

Jumping spider (ハエトリグモ) の一種であるこいつは、主に東南アジアにみられる種のようです。

 

このクモの子どもがいつまでも親と一緒にいるから、何だろうなぁと思ってみてみたら、何やら親から液体が出ているぞ、となったみたいです。

 

それで、子どもがそれを飲んでいるではありませんか。

 

あら、授乳みたい。

ミルクという表現は哺乳類特有らしいのですが、それにもかかわらずスパイダーミルクと命名されました。この液体は、子どもの生存に必須のようです。

(ちなみに論文の写真をみてみると、ミルクといっても見た目は透明に近いです)

 

実際に、子どもがこのミルクを飲めないように妨害してやると、体の大きさなどは順調に成長するものの、なぜか一週間あまりでみんな死んでしまいました。

 

 

というわけで、この「ミルク」がどのようなメカニズムで分泌されるのかはわかりませんが、どういうわけかこいつが子どもには生きる源となっているようです。

 

ちなみにこのミルクは牛乳の四倍のタンパク質が含まれているそうです。筋トレ好きのあなたはぜひ。

 

 

どんな味がするんでしょうか....??

 

ちなみにこちらの話はNew York Timesの記事から。写真が本当に蟻みたいですよね。

www.nytimes.com

 

というわけで、マーベルもびっくりなクモのお話でした。