Mosalogy

会社辞めてハーバードの大学院に来ちゃった感じ

細胞内IL-6シグナル?何それ美味しいの? (Science Signaling, October 2 2018)

親知らず、どうにかしたい、mosaですよ。心の俳句。てか川柳。

 

 

IL-6というサイトカインは炎症時に細胞が産生する、多面的な役割を持つ情報伝達物質なのですが、それがどうやって他の (または自分の) 細胞に働きかけるかというのは、意外と複雑でしてね。

 

受容体はIL-6受容体 (IL-6R) という名前そのままのやつと、gp130というなんのこっちゃな感じの複合体。実はIL-6Rは橋渡し的な感じで、IL-6をもらった細胞を活性化するのはgp130の方。

 

さらに実は、IL-6Rとgp130は膜型のみならず可溶性のものもあるわけでして。

IL-6が細胞膜上のIL-6Rとgp130にくっついて活性化するclassical signaling以外にも、可溶性IL-6RとIL-6の複合体が細胞膜上のgp130にくっつくparacrine signalingや、細胞膜上のIL-6/IL-6R複合体がもはや別の細胞膜状のgp130にくっついちゃうtransactivationなんてのもあったりして。

 

膜型のIL-6受容体は肝臓の細胞や免疫細胞にしか豊富にないので、可溶性IL-6Rの方が重要だったりするかも。

 

 

 

じゃあ可溶性gp130は何をしているかっていうと、こっちは抑制の働きをしています。

IL-6/IL-6Rと先にくっついちゃうことで、膜型gp130がくっつけなくなるようにしています。

 

 

それで今日Science Signalingに出た論文は、可溶性gp130が抑制できない細胞内でのIL-6 autocrine signalingが存在するかも、というもの。ドイツの人たちの研究ぽいです。

 

stke.sciencemag.org

 

 

膜型のハイパーサイトカインというIL-6とIL-6Rを連結させた人工的な遺伝子 (H-IL6) を導入しタンパク質を発現させて、可溶性のgp130の効果を見てるんですね。

なんだかごちゃごちゃしてますが、ざっくり言うとHIL-6とgp130を全部一緒に発現させると可溶性gp130で阻害できない細胞の活性化が起こる、というもので。。

 

外から添加した可溶性gp130や抗IL-6R抗体では抑えられないのに、細胞に可溶性gp130を発現させると抑えられる。

 

だから、この複合体形成と活性化は細胞内で起こっているのだ!

みたいな感じ。

 

 

ーーちょっと何言ってるかわからないです。

 

まあそうかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、

そもそもこの実験的に全部発現させたこのような状況が実際にどの程度細胞で起こっているのかわからないし。IL-6Rは肝臓や免疫細胞にしかないんでしょう?

 

「かも」、みたいな感じで論文も言ってるので否定する気も権利もないわけですけど。

ヘルペスウイルスが持つIL-6は同様に細胞内でシグナルを走らせるっていうし。

 

今日はあまり書くこともないし、

ーーもういいぜ!

どうもありがとうございましたー