Mosalogy

会社辞めてハーバードの大学院に来ちゃった感じ

ラリってんじゃねえよこのタコが (Current Biology. October 8, 2018)

麻薬、ダメ、ゼッタイ。mosaです。

 

僕の住んでいるマサチューセッツ州では大麻のレクリエーション目的での使用が合法化されていますが、当然僕はやりません。

(ちなみに日本の法律では大麻の所持が違法ですが、実には使用については記載がないらしく、手を使わずに誰かに持ってもらって吸う分には法に触れないんじゃないかと思ってます。いや、やりませんけど)

 

 

さて、MDMAってご存知ですか。3,4-methylenedioxymethamphetamineという化合物名の略称で、いわゆる合成麻薬です。なんかもう見た目から怪しいカラフルな錠剤。。

 

僕が高校生だった時の押尾学事件は衝撃でした。矢田亜希子かわいそう。

 

 

名前にメタンフェタミンと入ってるだけあって、その構造や作用は覚せい剤とほぼ同じ。セロトニントランスポーター (SERT) に作用することでセロトニンという神経物質を脳内にたくさん出すことで、いわゆるハイな状態になるわけですね。他にもいくらか機序があるようですが。

 

 

こういう神経伝達物質系、実は僕たち脊椎動物でも無脊椎動物でも似たシステムになっているんですが、約5億年前にヒトと分離したタコですら、押尾学さんと近しい何かを持っているようなのです。

 

というのがこちらの論文*1

 

 

内容は、ヒトのセロトニントランスポーターSLC6A4に対応する遺伝子がタコにも存在するということ、そしてタコがおそらくこの分子を介してMDMAにしっかり反応するという発見です。

 

 

実験系が面白いなぁと思いました。

そもそもタコは本来孤独を好む生き物で、性交渉の時だけ攻撃的になるそうです。

 

  1. まず、3つに区切った水槽の真ん中にタコを入れます。
  2. 片隣には物体を、逆隣には異性のタコを入れ、仕切りを開けます。
  3. さあ、タコはどっちに行くの?(あるいは動かない?)

という感じです。各部屋で過ごした時間を計測しています。

 

 

(ちなみに雌雄で結果が微妙に異なるそうで、メスの方が異性のいる部屋に行くそうです。オスの場合は左右半々くらい。)

 

 

ここで、一回生理食塩水の中でこの実験を行ってから、タコのいる水槽にMDMAをボトッと入れて溶かしてから(洗い流して)もう一度実験を行うと、異性の部屋で過ごす時間が有意に長くなるそうです。

 

写真も論文に乗っていますが、MDMA処置群ではタコが隣の部屋のタコに果敢にアタックしています。

 

 

 

要するにタコもキメセクするってことですね。

 

 

下ネタが原因で急にブログ閉鎖とかなるらしいですが、この記事が原因で閉鎖になったら科学への冒涜ですわな。

 

 

 

こういう実験をしてる研究者、怖くないんですかね。目の前に麻薬があるのって。

なんて思ってゾッとする土曜日の夕方のカフェ。

 

まともな勉強します。。。

*1:

A Conserved Role for Serotonergic Neurotransmission in Mediating Social Behavior in Octopus

Edsinger, Eric et al.
Current Biology , Volume 0 , Issue 0 ,